
もうかれこれ10年くらい前、当時勤めていた会社の旅行でメキシコに行った。日本からアメリカを経由して15,6時間の長旅。最初の2日程カンクーンに滞在してリゾートを満喫した後、マヤ文明の遺跡をまわりメキシコシティまで1週間ほど。
世界有数のリゾート地、カンクーンのエメラルドグリーンの海と白いビーチ、未だ謎だらけのマヤ文明遺跡群、そのピラミッドの頂上から見えた景色は360°一面緑のサバンナとどこまでも続く青い空。蒸し暑い亜熱帯の気候に生温いコロナビール。どれも今までにない経験と感覚だったのだ。
そんなメキシコ旅行の数々の思い出の中で、最も私の心に残っているのは、ふつーの町のふつーの暮らしの中にある『色』たちでした。今の日本の暮らしからは考えられないような貧しい暮らしぶりの中にある美しい自然の『色』。質素な建物に施された鮮やかな『色』。色彩学では色それぞれに特性があって、与える印象やイメージを事細かに説明されていますが、そんなことはもうどーでもいい、ってくらいに『色』が心に沁みたのです。



旅の最後に立ち寄ったメキシコシティの本屋さんでそんなメキシコの『色』を詰め込んだ本を1冊、お土産に買いました。説明文はスペイン語と英語なのでほぼ読めた試しはありませんが、あれから10年近く経つ今でも、この本を眺めては『色』の美しさに力をもらっています。今年も仕事始めにあたり私なりに仕事パワーを上げるために。
そしてもうひとつ。『メキシコ』と『色』といえばこの映画。
主人公フリーダの強く美しい生き様との鮮やかな色彩。
是非一度ご鑑賞ください。
